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  1. さばっこ/

DocusaurusとMkDocsを使ってわかったこと:どちらも優れている、しかし手放した理由

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目次

ドキュメントサイトを作ろうと思ったきっかけ

静的なドキュメントサイトを構築するにあたって、候補に挙がったのが MkDocsDocusaurus

いずれも人気があり、優れたツールであることは間違いありません。

実際に両方を試してみた結果、それぞれの良さと、自分にとっての合わなさが見えてきました。

MkDocs:Markdown中心で構成も簡素。導入は非常にスムーズ

最初に試したのはMkDocsでした。 YAMLで設定ファイルを書き、Markdownファイルを配置するだけでサイトが構築できる点が魅力です。

pip install mkdocs
mkdocs new .
mkdocs serve

Material for MkDocs テーマを適用すれば、見栄えも整い、文書としての完成度も高くなります。

Markdownも素直に扱え、ドキュメントを書くという目的に集中しやすい印象でした。

ただし、ページ数が増えるとビルドが重くなる

プロジェクトの規模が大きくなるにつれて、ビルド処理が遅くなっていきました。 mkdocs serve での再ビルドに毎回時間を取られるようになり、作業効率に支障が出てきたのです。

約1,500のファイルに対して、ビルドに約20秒掛かり、差分更新もできないため、ストレスに感じることもありました。

  • プラグインの相性によるトラブルも発生しやすい
  • 設定変更やトラブルシューティングに時間を割く場面が増える

結果として、「書くこと」に集中しにくくなってしまいました。

Docusaurus:高機能だが構築に手間がかかる

次に試したのがDocusaurusです。

Reactベースの設計で、柔軟性と拡張性に非常に優れており、表現力も豊かです。

npx create-docusaurus@latest my-site classic
cd my-site
npm start

多言語対応、全文検索、ブログ機能、カスタムコンポーネントなどが標準で備わっており、開発者向けのドキュメントとしては理想的とも言えます。

しかし、MDX形式が扱いづらかった

DocusaurusはMarkdownではなく MDX(JSXが混ざったMarkdown)を使います。 柔軟な表現が可能な一方で、以下のような課題がありました。

Markdownの再利用性が下がる

  • JSX構文との混在により、Markdownファイル単体での再利用が難しい
  • 書きながら表示を気にする必要があり、「書くこと」への集中が阻害される

最終的な判断:より軽量な方法へ回帰

DocusaurusもMkDocsも非常に優れたツールでしたが、 「自分が継続して書ける環境ではなかった」 というのが率直な感想です。

現在はより軽量なツールに移行しています:

  • Markdown + 静的ジェネレーター(Hugo)
  • シンプルな構成で、執筆に集中できる環境

終わりに

機能が豊富であることは素晴らしいことですが、機能の多さが執筆のハードルになるなら、それは本末転倒かもしれません。

私にとって大切だったのは、書きたいときに迷わず書ける環境でした。

ツール選びは、目的や価値観に大きく依存します。その中で、自分に合った“ちょうどよさ”を見つけることが、長く続ける鍵になるのではないかと感じています。

著者
hoinu
ひよっこブロガーです。日々感じたことを発信していきます。

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