前回はバーガーメニューの前半で19文字を覚えた。今回はバーガーの残りに加えて、ドリンクと朝食メニューにも手を広げる。最後にハングルの全文字を一覧にまとめる。
前回の文字を忘れていたら、見返しながら進めてほしい。
既出の子音
既出の母音
오렌지 주스
バーガーの前に、ドリンクメニューから一つ。
初出の文字 「ㅈ」は「j」 。前回、濃音ㅉ(jj)が先に出たが、その元になる基本の子音がこれだ。
「오렌지」は「オレンジ」。「지」の左側がㅈ。「주스」は「ジュス」→ ジュース。「주」の左側もㅈ。1つのメニュー名にㅈが2回出てくるので、形を覚えやすい。
불고기 버거
ここまでのメニューはすべて英語の外来語だったが、プルコギは韓国語の固有語だ。「불」は「火」、「고기」は「肉」。漢字で書くと「火肉」になる。
「불」は「ㅂ」(b) + 「ㅜ」(u) + 「ㄹ」(r) で「プル」。「고」は「コ」、「기」は「ギ」。プルコギバーガー。外来語でなくても、日本で馴染みのある音なら読めれば意味がわかる。
ちなみに「더블 불고기 버거」と「에그 불고기 버거」もメニューにある。どちらも既出の文字だけで読める。自力で試してみてほしい。
슈슈 버거
同じ文字「슈」が2つ並んでいる。上の「ㅅ」は「s」、下側は初出の 「ㅠ」で「yu」 。
ここで母音のルールを一つ覚えておく。母音に線を一本足すと「y」の音が加わる。「ㅜ」(u) → 「ㅠ」(yu)、「ㅓ」(o) → 「ㅕ」(yo)、「ㅏ」(a) → 「ㅑ」(ya)。すべての母音でこのパターンが成り立つ。
「슈」は「シュ」。「シュシュバーガー」。Supreme Shrimp Burgerの略語で、日本のえびフィレオに相当する。
同じ略語で「슈비 버거」(Shrimp Beef)もある。エビと牛肉の組み合わせで、日本にはないメニューだ。
단품메뉴 と 세트메뉴
メニュー一覧ページに「단품메뉴」と「세트메뉴」という表示がある。食べ物ではないが、注文時に必ず目にする。
「세트메뉴」は「セットゥメニュ」→ セットメニュー。外来語なのでそのまま読める。
「단품메뉴」は「タンプンメニュ」→ 単品メニュー。「단품」は外来語ではなく漢字語だ。韓国語の漢字音は日本語の音読みと似ているものが多い。「단」= 単、「품」= 品。音から推測できる。
外来語だけでなく漢字語も音で意味が取れることがあるのは、日本語話者の強みだ。
베이컨 토마토 디럭스
バーガーに戻る。初出の子音が一つ。「ㅌ」は「t」 で、「ㄷ」に一本線が加わった形。「ㄷ」(t/d) の強い版だ。
前回のㅊ(ch)・ㅋ(k)・ㅍ(p)も同じパターンで、基本の子音に線を足して作る。これらは「激音」と呼ばれる。ㅌで激音は全部揃った。
「베이컨」→ ベーコン。「토마토」→ トマト。「디럭스」→ デラックス。パティ二枚入り。
쿼터파운더 치즈
初出の母音がある。「ㅝ」は「wo」 で、「ㅜ」(u) + 「ㅓ」(o) の組み合わせ。2つの母音を合体させた「複合母音」の一つだ。
「쿼터파운더」→ クォーターパウンダー。「치즈」→ チーズ。
ここまでで、バーガーメニューは一通り読めるようになった。残りの「치즈버거」「더블 치즈버거」「햄버거」はすべて既出の文字だけで構成されている。読めるか試してみてほしい。
핫케익
朝食メニューに移る。ここで重要なルールが一つ。「ㅅ」は下側(パッチム)に来ると「t」の音 になる。通常は「s」だが、文字ブロックの下に位置すると音が変わる。
「핫」は「ハッt」。「케익」は「ケイク」。合わせて「ハットケイク」→ ホットケーキ。
朝食メニューにはこの他に「에그 맥머핀」「소시지 에그 맥머핀」「베이컨 토마토 머핀」などがある。すべて既出の文字で読めるので、腕試しに読んでみてほしい。
과카몰레 머핀
朝食の新商品。ここでもう一つ複合母音を覚える。「ㅘ」は「wa」 で、「ㅗ」(o) + 「ㅏ」(a) を一つにまとめた形だ。
「과」は「クァ」。「카몰레」は既出の文字で「カモルレ」。合わせて「クァカモルレ」→ グアカモーレ。「머핀」はマフィン。
複合母音はこの他にもいくつかあるが、すべて既出の母音2つの組み合わせで読める。見慣れない形が出てきたら、分解して考えればいい。
総まとめ
この連載で覚えた文字と、記事中で説明した3つのルール(激音・濃音・複合母音)から導ける全文字を一覧にまとめた。
まずは連載で直接扱った文字。これがハングルの骨格になる。
子音(この連載で覚えた文字)
母音(この連載で覚えた文字)
次に、ルールから読める残りの文字。見たことがなくても、パターンで読める。
濃音(基本の子音を二つ重ねた版)
複合母音(基本の母音を二つ組み合わせた版)
子音19個、母音21個の計40文字。これがハングルの全文字だ。
第1回の冒頭で「駅名から入ると挫折する」と書いた。この記事を読み終えた今なら、서울역(ソウルヨク → ソウル駅)、명동(ミョンドン → 明洞)、인천공항(インチョンコンハン → 仁川空港)が読めるはずだ。看板が記号ではなく音に変わる。それだけで旅の景色は変わる。